20歳は名実共に社会的に大人となる。
これからは自己責任が問われるわけで、もう子供ではない。
娘が成人式を終え、娘は娘なりにそれなりの自覚もあるだろうが、親としても感慨深いモノがあった。
私は単身赴任16年目である。つまり彼女と一緒に同居して暮らしたのは5年弱。子育てはほとんど妻が担った。
だから、親らしいことをしたという記憶があまりない。運動会も幼稚園の時と、小学校6年の時と中学3年のときの3回しか行ってないし、参観日も文化祭もほとんど欠席であった。PTAの役もやってあげたことがない。
父親らしいことといえば、中学校一年のときに「たまねぎあたま、死ね!」っていういじめのメモが下駄箱に入っていて、それを娘が苦にしていたので、ほっておいて大きないじめになってはいけないと、中学校に直談判に行ったくらい。あのときは生徒全員を集めてでも娘をまもってやるからと、娘に大見得を切った。親が子供を命がけで守るんだという姿勢を見せてやりたかったからである。
それが功を奏したかどうかは疑問だが、こちらの誠意は学校側にも伝わったようで、学校をあげていじめに対処してくれて、犯人というか、いじめた先輩の女の子を特定して、和解させてくれた。その後、いじめは解消したようだった。
ま、そんな話があるくらいで、ほんとに親らしいことをしてない。それより、娘には3つくらい、申し訳ないと思っていることがある。
ひとつは小さいときに部屋の片付けだの掃除だの、そういう躾をきちんとしてやれなかったことである。家内も片付けが出来ない人だから、娘にはちゃんとしてやるべきだったのに、それが出来なかった。兄弟の中でも最悪に無精者で、今神戸で一人住まいをさせているが、あの部屋は入れたものではない。
ふたつめは進路を決める大事なときにほとんどかまってやらなかったことである。もっと相談にのってやれていればと、未だに後悔をしている。
3つめは高校卒業時に、家の中がなにかともめていて、とても傷つけたことである。これも私の不徳の致すところである。
まあ、でも様々なことがあったが、ちゃんとふつうに成人をしてくれて、親としてはほっとしている。
子供があってこその親であり、まがりなりにも20年親を務めたご褒美のような、成人式でもある。
子供もいろいろ学んで成長したのろうが、親も親としての学びがあった20年である。
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