親不孝
私は15歳までしか、親の元にいなかった。母に連れられて、比叡山高校の寮に行った4月の日のことが昨日のようである。
坂本で入学式を終え、京阪電車の坂本駅に母を見送り、とぼとぼと寮への坂道を半泣きで帰ったことが今でも脳裏に焼き付いている。
あれから40年近くになる。生まれてから15歳まで過ごした時間ほど、その後、両親とともに実家に暮らした感がない。たまに帰ってもお客様のような感じで過ごした。
所帯を持って5年目に自坊に帰ったが、その後ここ19年は単身赴任生活になっていたし、じっくりと母との生活を送った感じがしていない。
今、母が病を得て、病床にあるが、明日からはやはりそんな母を置いて、出て行くことになる。
なんだかとても親不孝は感じがして、つらい毎日である。
振り返れば決して親不孝ではないとも思えるのであるが、病の床に付き合ってやれないのはやはり悲しいものである。母はそのことも納得をしていて、いてくれとは言わないが、でもいてほしいという気持ちはわかっているだけに、やはり親不孝なことだと思ってしまう。
なんのために忙しくしているのか、わからなくなってしまった。
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コメント
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むしろお母様は誇りに感じられ喜ばれていることと拝察申し上げます。この上ない親孝行と存じます。御身体くれぐれもご自愛ください。
投稿: せいふう | 2010年7月 7日 (水) 19時56分
せいふうさん、ありがとうございます。
明日、朝から帰郷するので病院を訪ねる予定です。私が忙しくしていることはよく理解してはいるのですが、やっぱり早く帰ってきてくれるのを待っているようですから。。
投稿: 吉野山人 | 2010年7月17日 (土) 14時39分