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シリーズ・山人の自薦書籍」⑪:『OKUGAKE 吉野から熊野へ、駈ける』:

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シリーズ「山人の自薦書籍」⑪・・・いろんなお陰様で、私は自著以外でもたくさんの関連書籍を出していただいています。

今日は第11弾。
『OKUGAKE 吉野から熊野へ、駈ける』: 出版社: JRC (2012/3/31)

http://www.amazon.co.jp/OKUGAKE-%E5%90%89%E9%87%8E%E3%81%8B%E3%82%89%E7%86%8A%E9%87%8E%E3%81%B8%E3%80%81%E9%A7%88%E3%81%91%E3%82%8B-%E9%87%91%E5%B3%AF%E5%B1%B1%E5%AF%BA/dp/4903295893/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1368795126&sr=1-1&keywords=okugake

昨日の『天界の道』につづいて、写真集です。

昨年編纂出版された六田知宏さんの写真集。解説として、私と白洲信哉さんとの対談が載っています。この対談はその後、朝カル新宿教室と大阪山本能楽堂での二人の対談に繋がり、白洲さんと仲良くしていただくきっかけにもなりました。

また昨年3月末から6月にかけて、金峯山寺仁王門修理勧進事業の蔵王堂秘仏ご本尊ご開帳での併設展として、出版記念写真展が開催されました。白洲さんの全面的な協力のもとに金峯山経塚の遺品も展覧出来た、私にとって思い入れの大きい写真集となりました。

写真は世界遺産5周年記念の奈良テレビ特別番組で、同行取材された金峯山寺大峯奥駈修行の様子を白黒撮影していただいたもので、編集者の瀬井さんが情熱を傾けて、4年がかりで本にしてくれました。

***************

◎以下に、解説のための対談文、初校の文章をちょっと書きます・・・

白洲 吉野大峯修験は修験道の中でもっとも重要な霊場と聞きます。まず最初に吉野大峯修験についてざっくりとお話いただけませんか。

田中 修験道は今から千三百年の昔、役行者によって開かれたとされます。その役行者が大峯の山上ヶ岳で一千日の苦行の末に、金剛蔵王権現という修験独特のご本尊を祈り出されました。そしてその蔵王権現のお姿を山桜で刻み、山上ヶ岳の山頂と、その麓の吉野山に祀られたのが、金峯山寺の開基であり、吉野大峯修験の始まりとされています。

白洲 ありがとうございます。で、その修験ですが、明治時代以前、僧侶の半数は修験者だったと聞きます。明治初年の日本の人口は約3000~3500万人くらいとされていますが、その頃に山伏の数は約17万人だったというのはすごい数ですね。彼らは具体的に何に携わっていたのでしょうか。

田中 山伏は、いろんな生業をしていたようです。山伏神楽や、山修行の案内、寺・神社への奉仕、村の祈祷師や卜占など、人々の生活に関わる猥雑なところも含めて、日本人が神や仏と関わる部分、つまり世俗と神仏との仲介役として山伏の役割は大きかったと思います。

白洲 世俗と神仏との仲介役という言葉には、日本的な信仰のあり方やアニミズムを感じます。カミの存在が身近にあり、物質的に貧しくても心豊かな生活。そういう価値観の生活の中で山伏の果たしたあり方とは何でしょう。

田中 まさに白洲正子さんが感じてられた世界にヒントがあるように思います。日本の長い歴史の中で、人々は神と仏を分けることなく、信仰してきました。世界中がキリスト教やイスラームなど一神教の価値観で埋め尽くされる中、日本の神道や仏教は草木に至るまで自然のそのものに神を感じています。

白洲 生誕100年に開催した「白洲正子展」の隠れたテーマは「修験道」でした。祖母が数多く残した文章は、すべて神仏習合に集約されていると思っています。白洲正子の文章を読んでいると、仏教はシルクロードから中国、韓国を経て日本に伝来する過程で日本独特のあり方に変質し、土地に根付く地主神と折り合いをつけて在来の神々と交わりながら発展してきたのだと分かります。これは修験道の本質的なところに通じるし、他の国と決定的に違う誇るべきことだと思います・・・・・

 

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