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「懺悔して身心を正常にする」

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「懺悔して身心を正常にする」

入峰修行では、修行者は声を合わせて山坂に来るたびに「懺悔懺悔(さんげさんげ)、六根清浄(ろっこんしょうじょう)と唱えながら足を進めます。

体の芯から声を出していきます。声を出して歩いていくことで、次第に余計なことが消えていき、なにも考えられなくなります。頭も空っぽになっていくのです。

「懺悔」は「さんげ」と仏教では読みます。キリスト教の「懺悔(ざんげ)とは、同じ字句ですが、仏典には「ただ懺悔の力のみ、よく積罪を滅す」と示されています。

「あらたむるにおそきことなし」です。生きていくとは、二度と履(ふ)み行うまいと、仏の前に頭を垂れなければならないことのいかに多いことか、そのことに気づかされます。

山を歩いていると、まことに懺悔懺悔の連続なのです。このように、身をもって懺悔し、自己を見つめていくことが、すなわち身心を清浄にしていくことになるのです。

私は、そもそも懺悔こそが宗教心の基本ではないかと思います。罪悪深重のおのれに目覚めることこそが、慈悲の心をつちかい、広く人々の幸せを願う生き方になるのだと思います。それを身体から実感させていただく入峰修行は、まことにありがたいと感じます。

  ー拙著『体を使って心をおさめる 修験道入門 (集英社新書)』より

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『体を使って心をおさめる 修験道入門 (集英社新書)』
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