山嫌いの山伏による、山修行のすすめ・・・
大仰にいえば、修験道を理解することで、日本人が明治以降の近代化で失わざるを得なかったものを取り戻すきっかけになればとの思いもある。
現代人が抱える豊かさの裏の虚しさは、日本人の暮らしに根ざしていた宗教観や信仰心を失ったことと無関係ではない。それは神や仏への信仰を失ったという意味にとどまらず、猥雑な暮らしの中の宗教性・信仰心、あるいは生きる寄りどころの喪失だともいえる。
そういうものを再び獲得する可能性が修験道、とくに山修行による身体の実践にあるのだ。
『修験道入門』で、私は山ブームの延長上にある、一歩踏み込んだ深く心に作用する世界への勧誘を行っている。一歩踏み出すかどうかは、読んだあなた次第である。
・・・集英社「青春と読書6月号・山嫌いの山伏による、山修行のすすめ」より
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