「ア センス オブホームフィルムズ と 今年の名月」
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「ア センス オブホームフィルムズ と 今年の名月」
中秋の名月・・・今年も、吉野山にも名月がかかりました。
時を感じます。
実は3年前、東日本大震災の半年後にあたる、9月11日がその年の、中秋の名月でした。
その夜、蔵王堂で、河瀬直美監督主催の、「311 ア、センス、オブ、ホームフィルムズ」の世界初の上映会が行われたのでした。あの夜も、蔵王堂境内には煌煌と中秋の名月がかかっていました。
以下は当時の機関誌に書いた記事です・・・
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「ヴィクトル・エリセ氏など世界各地の著名な映画監督らが東日本大震災の被災地への思いを込めて制作した三分十一秒のショートフィルム全二十一本をまとめた映画「3・11 ア・センス・オブ・ホーム・フィルムズ」の奉納上映会が、九月十一日午後六時半より、金峯山寺蔵王堂に於いて行われた。
この上映会は「なら国際映画祭」の一環として企画されたもので、国宝・蔵王堂正面に奈良市の小学生たちが布を縫い合わせ作ったスクリーンが張られ、約五百名の観客が見守る中、月明かりの下で映画作品が初上映された。
上映会を企画したのは奈良出身のカンヌ映画祭グランプリ受賞監督・河瀬直美さんで、去る五月に大阪で開催された紀伊山地三霊場会議主催「世界遺産フォーラム」でゲスト出演し、金峯山寺では大震災翌日から、被災地復興と被災物故者の慰霊のためのお祈りを続けていることを知って、是非、金峯山寺での上映会を熱望されて、実現するところとなった。
この映画の各編を結ぶ主題は「ホーム(家)」。大震災によって物理的な家だけでなく、精神的な意味でも家が被害を受けたとの認識があることから生まれたもので、この作品は、被災地に向けてのメッセージが込められたものや震災当日を再現したものなど、世界各地のさまざまな監督が担当した家族や人との絆を描いたショートフィルムの作品集となっている。
被災地の復興への祈りを続ける金峯山寺と、大震災を契機になにか支援のメッセージを映像化したいという河瀬監督との縁が、上映会の開催に結びついた。」
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・・・あの夜の上映会は素晴らしいひとときでした。
あれから3年。 被災地の復興は進んでいるのだろうか。どこかで、みんな、忘れかけているのではないだろうか、そんなことを、今年の名月の下で、改めて思い直しています。
*写真、うまく撮れなくて、残念です(^_^;) でも今夜の吉野山にかかったリアルタイムな月です。
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