蔵王供正行16日目 「蔵王権現のお力」
「蔵王権現のお力」
蔵王供正行16日目(5月16日)。雨のち曇り。
今日の一日。
5時に起床。
5時40分、第31座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法 於本堂
9時、第32座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法 於本堂
12時半、水行 於風呂場
13時、法楽護摩供修法 於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦 於本堂
参拝者0名。
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「蔵王権現のお力」
私は今、蔵王権現さまを拝む日々である。ひたすら、権現様ととにもある。
蔵王権現供養法道場観に曰く・・・
「・・・釈迦・千手観音・弥勒三佛は即ち藏王一軆の身口意の三密也。濁世剛強の衆生を度せんが為に三佛冥會して変じてウン字と成る。
字變じて三鈷の杵と成る。杵變じて金剛藏王と成る。身は青黒色にして忿怒の相を顕し、頭上に三鈷の冠を戴き、左の手、剣印を作し、腰の辺に安んず。是れ地魔を降伏して国土を鎮護することを表す。
右の手に三鈷の杵を執って打つ勢いをなす。是れ天魔を調伏して佛法を護持することを示す。面上に三眼有り、此の三眼、三障四魔の闇を照らすことを表す。
左の足に盤石を踏むことは國土の災難を鎮め、無明の盤礴を流動せしめず。右の足に虚空を踏むことは、曜宿の障を破し、法性の大空に住するの相なり。
無量の火光を放って障難を焚焼し、国土を守護し正法を擁護す。
金剛部の聖衆、併せて勝手子守若宮王子三十八所、佐抛金精天満、八王子牛頭等、金峯山内の諸神、左右前後に圍繞せり。」
いま、我が国は国難のときを迎えていると言ってもいいだろう。
東日本大震災以来、打ち続く天変地異・・・。原発事故の終息もされぬまま、気候不順や様々な問題に国内の不安は広がる一方、中国、朝鮮との外交は閉塞状態で、一触即発ともいえる状況にある。国防論議が大きく揺れ動く中、政府は内憂外患の極みにあるとさえ思える。
まさに「右の手に三鈷の杵を執って打つ勢いをなす。是れ天魔を調伏して佛法を護持することを示す。面上に三眼有り、此の三眼、三障四魔の闇を照らすことを表す。左の足に盤石を踏むことは國土の災難を鎮め、無明の盤礴を流動せしめず。右の足に虚空を踏むことは、曜宿の障を破し、法性の大空に住するの相也。無量の火光を放って障難を焚焼し、國土を守護し正法を擁護す。」と示された蔵王権現のお力が必要とされていると思えてならない。
今回の蔵王供百座修行では、千願祈祷の願を立てたが、施主個別のご祈願ともに、「天下泰平ー世界平和」「万民安楽」「国土安穏」「風雨順時」「五穀豊穣」「天変地異封じ」を先に祈念申し上げ、ひたすら行じ続けている。
内憂外患というなら、国だけではなく、個々人にも当てはまるかも知れない。我が身を振り返っても、まさに内憂外患。権現様におすがりする以外にないと思い、今日も一日、拝むのみである。
写真は金峯山寺蔵王堂所蔵蔵王権現立像。
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