蔵王供正行29日目 「老兵は死なず・・・」
「老兵は死なず・・・」
蔵王供正行29日目(5月29日)。快晴。
今日の一日。
5時に起床。
5時40分、第55座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法 於本堂
9時、第56座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法 於本堂
12時半、水行 於風呂場
13時、法楽護摩供修法 於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦 於本堂
参拝者は3名。難病を患うお孫さんを連れて、信者さんがお参りいただいた。護摩を終えて、お加持をさせていただく。
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「老兵は死なず・・・」
この春、金峯山寺の役職を下りたが、その後、吉野ではさまざまな動きがある。予想をしていた範囲内だが、その喧噪をよそに、参籠生活というのは、どこかで申し訳ないような、しかし、それは私自身が望んだということでもないので、流れのままに、いまを行じている。
40、50は洟垂れ小僧というお坊さんの世界であるが、ほんとは40.50代というのは人間が仕事をする上では旬である。確かに人としての完成は、60代からの人生に答えがあるのだろうが、仕事をするのは、60,70になってから、というのはどうかなあとも思える。
そういう意味では私は45歳で宗務総長にしていただいたので、有り難かったと今は思える。就任した当初は、どこに行っても一番若い総長だったので、恐縮したが、足かけ15年の間にいろんなことを経験させて頂き、いろんな仕事に携わることが出来たのだった。
吉野の本山は、内局が管長職を中心に大いに若返る。実は金峯山寺というお寺は1300年以上の歴史を刻む古刹であるが、宗門としては、戦後の立宗で、極めて若い宗団である。そういう意味では、若さが取り柄と言ってもいいだろう。「40.50の洟垂れ小僧」集団が、きっと、いい仕事をしてくれるだろうと思っている。
とはいえ、老兵は死なず・・・で、私もまだまだこれからの人生である。いやいや、僧侶としてはこれからが本番なのだ。そのための仕切り直しの修行の日々を、いま生きているのである。
写真は難病のお孫さんを気づかいながらお参りしていただた今日の護摩。
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