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「散髪屋使用前と、使用後・・・失敗しました!」

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「散髪屋使用前と、使用後・・・失敗しました!」

修行を終えて、後の行で大峯山上に参り、吉野に帰山して、多くの方々に行明け直後のひげ面で出会った。賛否両論があったが、髭を伸ばしなさいと言う方も多く、折角の機会だから、しばらく伸ばそうと思っていた。

でも髪の毛もふくめ、浮浪者然としていたので、今日散髪屋にようやく行った。頭を綺麗にしてもらって、いざ、髭の段になって、散髪屋さんといろいろ話す内、では3ミリで揃えましょうかといわれて、言われるまま、バリカンを入れたら、なんだか、切りすぎて、無精髭のようになってしまった。

...

考えてみればここ10数年、散髪屋さんに行ったことがなかったので、コミュニケーションが不足していたのだ。

せっかく50数日も掛かって生えたりっぱな髭なので、もう少し長めにのこせばよかったのにと、反省をしています。残念。

これだと、全部剃った方がいいんじゃないかなあ・・・。みなさん、どうおもいますか???

まあ、ちょっと様子を見ましょう・・・。

写真は散髪屋使用前と、使用後。

蔵王供正行50日目・満行式 「父母に感謝して・・・」

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「父母に感謝して・・・」

蔵王供正行50日目(6月19日)。雨のち曇り。

今日の一日・・・再掲載。

3時半に起床。
4時半、第99座目蔵王権現供養法修法    於脳天堂

6時、第100座目蔵王権現供養法修法   於脳天堂
7時半、本堂法楽・法華懺法        於本堂
8時から、お手伝いのお弟子さん達が集合。
めずらしく雨が降り止まない。

10時半、金峯山寺管長猊下一行到着。
陸続と参拝者、随喜者参集。

12時半、水行              於風呂場
13時、満行式衆が行列          於憩いの家
13時10分、満行法楽護摩供修法     於脳天堂
13時50分、満行挨拶・乾杯      *参拝者40名
14時10分、蔵王供千願祈祷行満行式   於本堂
14時30分、式典
14時50分、記念写真撮影                於境内
・・・車で移動
15時30分、満行祝賀会         於綾部ホテル
17時20分、終了
19時30分、憩いの家にてお弟子さんと二次会
21時30分、解散。
22時30分、就寝。長い長い一日でした。

****************

「父母に感謝して・・・」

6月19日に無事満行しましたが、満行式後の祝賀会、そして翌日からの後の行と慌ただしい日が続き、この日をゆっくり振り返ることが出来なかったので、改めて書きました。

満行式は新任の五條良知金峯山寺管長猊下以下、有縁の人々が約30名、お集まりいただきました。新管長は私の実弟。6月1日に上任したので、管長として初めて実家に帰ってきたことになります。兄の満行祝いに、故郷に錦を飾るという、いわば田中家にとっては二重のお祝いともいえる記念の一日となりました。

驚いたのはこの席に、京都・清水寺の森清顕師に随喜頂いたことでした。こんな田舎の、山伏寺にはあり得ないご縁でもありました。

私の父はこの綾部で生まれ、国鉄の職員をしながら、山伏の道に入り、趣味が高じて、その後、祈禱師専職になり、師匠の教会で師匠なき後25年間、教会長を務めてから、自坊を建立しました。昭和49年のことでした。

その父の発心により、私達兄弟もこの道に導かれることになります。ボロ寺とはいえ、父一代で成し遂げた林南院があったからこその、私であり、また弟であったと思います。

父と母は苦労して、ここまでの道を切り拓いてくれました。私も弟も、その恩恵の上に、その後の職責や生活を得たと思っています。それはまた、父母にとってなによりの親孝行となった道の継続であり、そしてその成果としての、管長の帰山、私の満行式であったと思いました。

正行中の50日間、ほとんど雨らしい雨が降らなかったのに、満行日は朝からの雨。でも父母のまさに甘露の涙とも思える柔らかな雨でした、

ホテル綾部でも和やかな祝賀会を開催出来ました。写真は満行式と、祝賀会。・・・最後は弟・管長様の「ワッショイ」で締めました。

無事満行しました。(^o^)/

昨日、蔵王供千願祈祷修行、無事満行しました。ありがとうございましたm(__)m

今朝はすでにバスで移動して、大峰山を目指して爆走中です。

 蔵王供正行49日目 「人生の真理は繋がりにある」

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「人生の真理は繋がりにある」

蔵王供正行49日目(6月18日)。雨時々曇り。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第97座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時20分、第98座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
10時30分、本堂法楽・例時作法     於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
13時45分、法楽勤行          於本堂

参拝者3名。
河内さんが7度目、田尻さんが2度目の助法に来山。
また松阪の長谷川さんが松阪から先週に
引き続いて二度目の来山。

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「人生の真理は繋がりにある」

いよいよ、最終日満行まで、1日前となった。

慌ただしく入行し、昨日くらいからまた慌ただしく満行の用意に追われている。なかなか心静かに修行三昧とはいかないものである。

しかしながら、この50日を振り返ってみると、なんとなく、成果があったように思う。具体的に披瀝できるほどのものではないが、たくさんの参拝と行見舞いをいただいたし、なにより蔵王権現様と向き合える時間もたくさん持てた。いや、改めて、自分自身と向き合うことの大切さを取り戻すひとときであった。

「人生の真理は繋がりにある」というのが私の信条。その繋がりの意味をかみしめて、本行を終えることになる。

適度の疲れと、少しの目覚めに感謝して、正行49日目の感想としたい。

写真は今日のお護摩。お護摩の写真もたくさん撮ってもらいました。

蔵王供正行48日目  「たなかりてんと吉野山」

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「たなかりてんと吉野山」

蔵王供正行48日目(6月17日)。晴れ時々曇り。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第95座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第96座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
13時45分、法楽勤行          於本堂

参拝者4名。
今日は朝カル大阪教室でファンになられた
大阪の米山さんと、近鉄の西中さん親子。
それから高野山の僧侶Uさんが突然の来山。
終わりかけて、予告なしの参拝ラッシュである。

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「たなかりてんと吉野山」

私は吉野山という場所は特別な場所だと思っている。歴史上でも、大海人皇子に始まって、藤原道長、西行、源義経、後醍醐天皇、豊臣秀吉、芭蕉、本居宣長・・・などなど、枚挙に暇なく、日本史上の希人たちが足跡を残し、日本の歴史の重要な役割を果たしてきた。

私は15歳で吉野での僧侶生活に入り、25歳からこの春まで金峯山寺に奉職してきたが、つねに、「吉野山という場所が日本の歴史の中で重要な意味を持つとすれば、私がこの地でなにかことを行うことが、日本にとっても意味をなすことになる。日本が世界の中で、意味があるとすれば、私が吉野でことをなすことは世界にとっても意味がある。地球が宇宙の中で意味があるとすれば、私が吉野でことをなすことは宇宙全体にとって意味があることである」・・・というまあ、独りよがりと言えば一人よがりなのではあるが、ある種、そういう大きな信念で仕事に関わってきた。

いま、山を下りてみて、その思い自体が間違っていたとは思っていない。やってきたこと、成し遂げてきたことを振り返っても、いまなお、その信念は揺らがないが、さてさて、でもこれからの私の信条の持ちどころをどうするか。

もちろん、吉野とは縁が切れたわけではなく、金峯山一山宝勝院住職の立場は変わらないし、6月からは長臈職にも就いたから、今までとは少し立場を替えて、寺門の興隆と修験道の発展、吉野の発展にも力を尽くすことにはなる。

ただ、どうやら、もっと、なにか、更なるモノを持たなければならない時を迎えたようだ。まあ、私が思うほどは、吉野山から思ってもらってもいないようだし・・・(^_^;)。

ともかく、いよいよあと二日。黙して語らぬ権現様であるが、修行のひとときを過ごす中で、今までを振り返り、未来をさぐる時間を持たせていただいていることは極めて至福だと思っている。感謝あるのみである・・・。

写真は昨日と同じ位置からのショットですが、ベストショットですね。

蔵王供正行47日目  「山を下りて、どうするの?」

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「山を下りて、どうするの?」

蔵王供正行47日目(6月16日)。晴れ時々曇り。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第93座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第94座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
13時45分、法楽勤行          於本堂

参拝者4名。河内さんが行中7度目の助法。
そして今日も遠来の随喜者が3名。
一人は柏市から2泊3日でお越しいただいた
Hさん。東京の講演会などにもおいでの方。
でも、わたし的には今日が初対面です。
それから、奥駈仲間で智山派の安田さんと、高尾の
行者戸田さん。有り難い随喜をしていただいた。
いいお護摩でした。

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「山を下りて、どうするの?」

今日もとんでもない遠方からのお客様だった。

考えてみると、この47日間、ほとんど絶えることなく、参拝者、随喜の方々においでいただいている。奈良、大阪はいうにおよばず、福岡や東京、茨城・・・と、ほんとに、こんな不便な片田舎にお出まし頂いて、恐縮である。来た方の多くが「遠かった」と感想を述べられているが、ほんとの話である。

その中、今日のHさんや、一昨日の広島の若者?などはじめ、初対面の方に、たくさん来て頂いている。きっとこんなご縁がなかったら、一生、綾部なんぞにはおいでにならなかったであろう人々も多いはず。有り難いし、いかにも希有な出来事だと思っている。

「山を下りて、どうするの?」という命題を持った蔵王供修行であると、昨日の日記に認めたが、この遠来のみなさんのご参拝が、ひとつの答えでもあるように思う。

Hさんも、一昨日の広島の若者も、とてもいい護摩にお参りしたと言っていただいた。来た甲斐があったとも思っていただいたようだった。Hさんは何故か泣けた仕方がなかったともおっしゃっておられた(護摩の煙ではなく…(^_^;) )。奈良のMさんのように、二度も足を運んでいただいた方もある。本当に行者冥利に尽きるといえよう。

そしてなにより、この随喜の方のお蔭で、曲がりなりにも、全うに今回の修行が行えているのだと確信している。今まできていただいた人も含めて、みなさんに深く感謝申し上げたい。

残すところ、明日・明後日。3日後は満行である。いよいよ心を引き締めて、修行をやり遂げたいと思っている。

写真は智山派の名僧二人に随喜いただいた今日の護摩。わたし的にもいい感じの護摩だったといえる。もう一枚は遠来の随喜者Hさん・・・。

蔵王供正行46日目 「見えた!・・・かな」

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「見えた!・・・かな」

蔵王供正行46日目(6月15日)。晴れ時々曇り。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第91座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第92座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
13時45分、法楽勤行          於本堂

参拝者1名。弟子の河内さんが行中6度目の助法。

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「見えた!・・・かな」

「吉野を降りてどうするの?」という課題を以て、入行し、黙して語らない権現様を前に、前行を入れて、今日で49日を過ごしてきた。

準備不足で行に突入したため、当初、おいでになる参拝者への対応や、一願祈願の千願祈祷受付事務など、時間に追われる修行であったが、6月に入ると落ち着いて来て、自分自身の問題にようやく直に向き合えるようになった。

それでも昨日までの日記に綴ってきたように、確たる答えが見いだせないまま、修行の時間だけが通り過ぎて、もう最後の段階に入いりつつあった。

そして今日の蔵王供。その2座目。トータルで92座目で、ようやく私なりの答えが見えてきたような気がする。キーワードは使い古された金言かもしれないが、「上求菩提下化衆生」。・・・上には菩提と求め、下には衆生を教化していくという大乗仏教の大切な修行目標である。

「楽して悟りたい」とか「70のたなかりてんに会いたい」とか、「人は誰でも、いま生きているように未来を作っていく」とか、様々なキーワードが浮かんで消えたが、ようやく腹におさまるところに、心が落ち着いた。

「上求菩提下化衆生」とは菩薩道のことでもある。権現様を拝む中で、私の目の前には何度も何度もフラッシュバックのように役行者のお姿が浮かんでは消えたのだったが、役行者は神変大菩薩。その法脈に繋がるわれわれは、すべからく小菩薩なのだ。

菩薩道に生きることが天命というなら、それが私の本来的な天命かも知れない。少なくとも、いまの自分のいるべき、目指すべき場所だと気づいたのである。吉野でも綾部でも東京でも、どこでもいいのだ。真の居場所は菩薩たるべしという、自分自身の心の有り様である。

それは今まで関わってきた世界遺産活動でもない、金峯山寺興隆でも、修験道発展でもない。ましてや自坊の経営でもなく、まさに自分自身の生き方の原点を問われているのだと、覚醒したのである。

まあ、自慢げに披瀝するような体験でもないし、明日の朝にはすっかり忘れているかも知れない、相変わらずの安わかりだが、ともかくようやく少し見えた気がした今日の修行であった。

写真は今日の護摩。至近距離からの写真である。

22年の歳月

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22年前の一千座護摩満行時の写真と今。・・・お髭が白いなあ(^_^;)

蔵王供正行45日目 「黙して語らず・・・」

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「黙して語らず・・・」

蔵王供正行45日目(6月14日)。曇りのち晴れ。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第89座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第90座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時30分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者2組3名。初対面の方で、広島と三重から
わざわざおいでいただいた。

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「黙して語らず・・・」

今日の来訪者は初めての方2組。しかも全く偶然ながら2組とも今年の蔵王堂夜間拝観に来た人。1組は広島からの青年2人。もう一人は松阪からの参拝者であった。もちろん今年の夜間拝観は私は出ていないので、初めてお会いした。

実はこれまでもそうなのだが、林南院には参拝録がないので、護摩木に名前を書いてもらっても、護摩で燃やすのでよく考えると、誰だったかわからなくなってします。

今回も記録が残らない遠来の参拝者であった。しかもフェイスブック恐るべし!で、広島からの二人は金峯山寺のFBサイトに掲載された護摩の記事を見ておいでになったのだが、友人ではないので、誰かわからない・・。

情報の広がり方は強烈だが、こちらの受け入れがいまいち、かな。反省・・・。

さてあと5日となった。あっという間という感である。あいかわらず、入我我入の域には届かず、機根の低さを実感している。まあ、90座も修法すれば、作法は板についたけれど、境地は一向に上がらない。権現様は黙して語らず・・・ただひれ伏すのみである。

今日も朝から鶯や小鳥の囀りがありがたい。雀もチュンチュンとお堂の横で、ささやきあっている。時間がおだやかに流れている。課題の答えはまだ見えぬまま、修行の時も終わりを迎えつつある。

今日は護摩のあと、夕方の時間に二度目の墓参りに行く。お行の報告と、無事満行のお願いをしてきたのだった。満行の準備もいろいろとはじめかけている。

写真は今日の護摩。今日も熱かった。

蔵王供正行44日目  「楽して悟る!」

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「楽して悟る!」

蔵王供正行44日目(6月13日)。曇り時々晴れ、のち雨。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第87座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第88座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時30分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者5名。
奈良からMさんが母上と妹さんを伴って二度目の来山。
前回の護摩が素晴らしかったからと言っていただく。
小浜からは蓮華入峰で長年お世話になっている若狭講の
下仲さんも来山。
88座目を終え、残すところあと6日。

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「楽して悟る」

実は何年か前から、「もうそろそろ吉野を降りて里に出たら・・・」と何人かの人から言われてきた。

吉野大峯の世界遺産登録もなり、蔵王権現信仰もご開帳事業を通じて順調に進捗し、役行者霊場会や弘法大師の道プロジェクトなど、関わった仕事が佳境ともいえる段階で、そういったようなことを、何人かの人に、言われ続けてきたのである。

正直、「いま降りて、どうするの?」という気持ちだったが、実際にこの3月末で自坊に戻り、さてどうするかという課題を抱えて、本行に入った。

その修行もあと6日。仕上げの段階である。しかしながら、ここ数日になって、逆にかなり惑いが深まってきた感じだ。今頃になって、ようやく、本行の本題に直面したといえようか。

自分の原点を思い出そうとしている。昨日、ご縁をいただいたみなさまの、追善の日とさせていただいたのもそのひとつ。行き越してきた歳月を振り返りつつ、前を向かなければならない。

蔵王権現様は過去世・現在世・未来世の三世にわたり守護をいただくご本尊。行き越してきた過去を思い、いま、権現様の前で額づく行を生き、そして明日からの未来を思念する。

「軽々しくそれを言うな!」と恩師にたしなめられたことがある。なにかというと、私は前から「楽して悟りたい」という願心が昔からあった。「楽して悟れるか」と恩師にはたしなめられたのである。

ただ、「楽をして・・・」というから誤解を招く元だが、千日回峰や、即身仏のような木喰をして悟ったとしても、一般の人からきわめて遠い存在である。それが、日常の中に生きて、なお高い悟りのような心情に行くならば、誰にとっても、身近に仏法が生きていることになる。「あのりさんさんでも悟れたのだから、私もやってみようかしら」というような、存在になる、というのが私の前々からの理想だった。

「山の行より里の行」といい、「70のたなかりてんに会いたい」というのは、そういう原点から、仕切り直すことなのかも知れないと少し気づいた。せっかく吉野を降ったのだから、仕切り直す大きなチャンスなのである。

まだ腑に落ちきらないし、どうやらこの修行の中で確信するところまでは届きそうにないが、糸口になる場所に来たように思う。

今日おいでになった参拝の方に「前のお顔とぜんぜん違いますね・・・」と口を揃えて言われたが、それもこれからの私のあり方を示唆していただいた言葉だったと思う。でもまあ、やはりまだまだである。

一日の日程を終えて、今日は久しぶりに氏神さんにお参りし、しばらく里山を散策した。写真は自坊林南院の遠景と、自坊のある綾部里山の風景。田舎の見本のような、おだやかで鄙びた風景が広がっています・・・(^_^;)

蔵王供正行43日目  「恩返しのお祈り」

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「恩返しのお祈り」

蔵王供正行43日目(6月12日)。雨のち晴れ、のち雨。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第85座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第86座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時30分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者1名。
姫路から林南院の信者様が参拝されました。
残すところ、あと一週間です。

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「恩返しのお祈り」

みなさんから依頼を受けたご祈願が、昨日で概ね終わったので、今日はご縁のあった先人のみなさまのへ追善回向をお祈りしました。

金峯山寺の覚澄法主、順教猊下ご夫妻、叡岳の井深大僧正ご夫妻、そしてもちろん父母はじめ、彦ちゃん、平さん、諏訪のおばちゃん・・・心に浮かぶたくさんの人を偲んで務めました。みなさんが、私を私たらしめていただいた、かけがえのない方々です。

誰一人として、欠いていたならば、いまの自分はないものと思います。心より感謝を致します。

考えてみれば、どの方々にも、大変お世話になりながら、何ほどの恩返しも出来ていないのが正直な気持ちです。そして私は、いつも、たくさんの恩人、師の数々に対して、そうだったように感じています。

「人は受けた恩のお返しをほとんど恩人ご自身には、直接お返えし出来ないまま、生きている」・・・と実感します。だからこそ、自分の受けた恩以上に、自分に関わる多くの人に返すことでしか、恩人への恩返しは出来ないと心に銘ずるべきなのでしょうね。

もちろん世の中には恩知らずで不貞の輩はたくさんいるし、私自身もひどい目に遭わされたことは数々あります。が、自分自身も又、大切な恩人にはなにひとつ返せぬままに生きているわけですから、五十歩百歩ですよね。

そのことを改めて自覚して、今日は一心にお祈りをさせていただきました。

これからは恩返しとして、少しでも人様のためになれる人生を歩むことができればなあと、思っています。今日のお祈りは、誓いのお祈りでもありました。

写真は今日の護摩のアップ。法煙にかすむ私と、お札加持です。。

蔵王供正行42日目  「70歳のたなかりてんに会いたい・・・」

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「70歳のたなかりてんに会いたい・・・」

蔵王供正行42日目(6月11日)。曇りのち雨。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第83座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第84座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時30分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者4名。ちょっと前に紹介された毎日新聞の記事を
見て舞鶴からおいでになった方2名と
本宗の宗会正副議長2名が行見舞いに御来山。

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「70歳のたなかりてんに会いたい・・・」

ここ5年ほど前から「70歳のたなかりてんに会いたい」というのが私のささやかな目標である。先日、全国放映をされたNHKEテレの「こころの時代」の中でも、浜中アナのインタビューにそう答えて、結構、受けた。

まあ、なぜそういう想いを抱くようになったのか詳しくは覚えていない。最初は漫然と思っていただけだったが、それが強烈に目標と変わったのは3年前に東京有楽町の朝日ホールで行った奈良県寺社のシンポジュウムでの、ある出来事がきっかけであった。

そのときは金峯山寺をはじめ、東大寺、春日大社、法隆寺、興福寺、石上神宮と奈良を代表するそうそうたる名刹寺社の管長さんや宮司さんが一同に顔をそろえ、奈良の魅力をそれぞれが語ったシンポであった。

シンポは1部、2部形式で行われ、私は薬師寺の山田管長さんとともに1部の最後の舞台を担当した。山田管長さんはいつもの鮮やかで流ちょうな弁舌で会場を魅了されていた。私も負けじと、必殺技である「さんげさんげ、ろっこんしょうじょう・・・」の掛け念仏を、観客席の奈良県知事をはじめ、南都の寺社の管長様、宮司さま、そして1000人ちかい聴講者の全員を立たせて大合唱し、これでもかというほど、盛り上げて、1部を締めくくった。

そして小休止を挟んでの第2部。実はこれだけ盛り上がった会場で第2部の冒頭に出演される方々は大変だろうなと固唾をのんで思ってみていた。ところがである。ステージ半ばの席にすわるやいなや、「はぁ~」とため息ひとつ。そして「わしゃ、こんなとこにでて、しゃべるのかなわんわ」とこぼされたのが、唐招提寺の石田長老さまである。このため息ひとつで、会場の聴衆の心はわしづかみにされてしまった。・・・そして、そのあともぼそぼそと、「池の鴨が・・・」と話される長老の不思議なワールドが繰り広げられ、傍で見ていて、めちゃめちゃ負けた感を覚えたのであった。

お坊様はこうでないといけない。賢しらに弁舌を並べたて、べらべらしゃべるより、ため息ひとつで皆をほっとさせ、癒やしと安心を与える、そういう境地にならないといけないなあ・・・・と、目から鱗の気持ちで、憧れをもって、長老様を仰ぎ見ていた。

「70歳のたなかりてんに会いたい」というのは実はそういうお坊さんになっていたいという、私のささやかな目標でもあるのだ。

ともかく、そのためにも、今日一日の修行を頑張ろうと思う。

写真は今日のお護摩。過去最大級の炎の高さ。昇り龍?? かな。下り龍だったりして(^_^;)

蔵王供正行41日目  「人生の座標軸」

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「人生の座標軸」

蔵王供正行41日目(6月10日)。曇りのち晴れ。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第81座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第82座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時30分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者1名。初日に来て頂いた奥駈仲間の高田さん。
明後日からの奥駈前に祈願に来たということでした。
あやうく、参拝者ゼロを免れました。

****************

「人生の座標軸」

論語では「40にして迷わず」という。いわゆる不惑の歳であるが、私の40歳は人生でもっとも深く惑いを持っていた時期である。不惑の歳に惑う自分を情けなく想っていた。ところが翌年、41歳になった頃に、突然、あらゆる惑いが消え去った。人生がそれなりにわかったというか、首肯できたのであった。それを私は「人生の座標軸を得た」と言っている。

かの脳科学者茂木健一郎氏は私の言う座標軸のことを「基地」と呼んでおられる。人生を自分なりに理解し、情報を取捨し、知識を智慧にかえるのは、そういう自分自身の座標軸というか、ベースになる立ち位置=基地をしっかりと持っていないといけないのだと思う。
これがないと、どんな素晴らしい情報も、知識も、かえって惑いを深めるだけになる。

それ以後の私は、いろんな人に出会い、あるいは学びを得たときに、そのことが直結して、自分自身の血肉になったし、情報の取捨、判断の基準を自分なりに保ち続けることが出来たように思う。

さて、その自分自身で納得の出来た(・・・と思っている)座標軸が出来てから、すでに20年近い月日が過ぎた。世の中もめまぐるしく変わるし、私自身も体力の衰えや、知力・気力の衰えを感じ始めて、その座標軸を、もう一度作り直すというか、バージョンアップをしないといけない時期を迎えたようだ。

還暦年に、これまでの金峯山寺という大きな看板の下での自分を自己改革することになり、また自坊に居を移しての蔵王供千願修行に入ることになったが、それは天命であったとは言え、私にとっては大きなバージョンアップに繋げなくてはならないと思っている。

昨日の修行日記で、三木清の「人は誰でも、いま生きているように未来を作っていく」という文章を紹介した。人はいろんな制約を受けながら人生を進むが、なにも気づきがなく、なにも手を打たなければ、人は今の自分の延長線上にしか自分を見いだせないものであろう。

今の自分から自己改革を行い、自分の周りの環境を変革しなければ、未来の自分の可能性は極めて狭隘なものになるである。

そんな気づきを、修行の後半にさしかかり、ようやく、ちょっとだけ、目覚めさせていただいた。

写真は今日のお護摩。後ろからの写真はちょっとしょぼいですが・・・。背中越しに映る炎はまさに権現さま。

蔵王供正行39-40日目  「人は誰でも、いま生きているように未来を作っていく」

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「人は誰でも、いま生きているように未来を作っていく」

蔵王供正行39日目(6月8日)。曇り一時雨。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第77座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第78座目蔵王権現供養法修法  於脳天堂
10時30分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者2名。九州の教師さんと、東京から里村さんが来山。
里村さんは護摩終わりに到着でした。

蔵王供正行40日目(6月9日)。
日程同じ。79座、80座修法。40日目が終了。

参拝者3名。東京からと奈良からと、福岡からと
三人とも遠来の参拝者でした。

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「人は誰でも、いま生きているように未来を作っていく」

昨日、行お見舞いにきていただいた東京の里村さんから、今回のお行をたいそう褒めて頂いた。ありがたい励ましである。とりわけ、「里の行」として、諸縁を切らずに行じていることを、大変よいといっていただいた。まさに正鵠を得た、私への励ましである。

家族総出の修行も褒めて頂いた。ま、これはほんとにお世話をしてもらっている家人にはありがたいお言葉である。これからの行者が行う「里の行」のひな形にもなる、とまで言っていただいた。

今日も、FBでお知り合いになった九州の方が遠路わざわざお参りにおいでいただいた。「フェイスブック恐るべし」である。また、東京のお坊さんを案内して金峯山寺時代に懇意になった某局の友人にも、きていただいた。お客さんは増上寺でのイベント「向源」を手がけてきた青年僧である。私に会いたいといっておいでになったのであった。

私の如き修行に、こうして毎日の如く、全国から行見舞いやお参りにきていただくのは、ホントに希有なご縁だと思っている。今日で40日を数えるが、その間、37日間は誰かしら、お参りをいただいたが、その内の3割ちかくが、実は初対面の人である。これも希有なことだ。

諸縁を切らずに入った今回の「里の行」はまた新しい力を私にもたらしてくれている。そのご縁に、ひたすら感謝である。また、ご縁のありがたさも改めて感じている。

そして今朝、私は脈絡なく、気がついた。

今の修行は私の求める真実ではない。しかし、今の修行に入ったことに大きな意義があった。40日目を過ぎて、ようやくそこに少し気づくことが出来たのである。一歩、足を踏み出せたかもしれない。

「人は誰でも、いま生きているように未来を作っていく・・・」。三木清の言葉が心に沁みる。

写真は昨日のお護摩。

蔵王供正行38日目  「40,50は洟垂れ小僧」

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「40,50は洟垂れ小僧」

蔵王供正行38日目(6月7日)。曇り時々晴れ。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第75座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時05分、第76座目蔵王権現供養法修法      於脳天堂
10時、角川さん来山。行見舞いにおいでいただきました。
10時30分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者3名。角川さんご夫妻と、同行された宝塚の藤木さん。

****************

「40,50は洟垂れ小僧」

二日ぶりの雨が上がって、朝から鶯が囀ってくれる。気持ちのいい、朝の修法である。鶯に感謝。

奥駈でご一緒した角川さんが来山。この人はなかなか凄い。八尾で設備会社の社長をしておられるが、なんと還暦で、四国歩き遍路をはじめられ、今年で4周りを行じられている。その四国遍路が昂じて、大峯奥駈修行にも参加されるようになる。私が大先達を務めていた頃に金峯山寺の奥駈に来られたのだった。以来のおつきあい・・・。なんと今年は高野山大学の大学院を卒業され、四度加行・伝法灌頂も終えられて、見事大僧都になられた。法螺の名手でもある。ともかくそのバイタリティーは凄いのだ。

会社経営の、二足のわらじで、そこまで果たされたのはほんとに尊敬に値する人物である。しかも全ての発心が還暦の歳というから、今年還暦を迎えた私には大変な刺激である。

僧侶の世界では「40,50は洟垂れ小僧」という。60になってようやく一人前に扱っていただける世界なのである。やっと一人前になったと思った歳に金峯山寺宗務総長を下りることになったが、まだまだこれからの私を思わなくてはならないだろう。

写真は角川さんたちとの記念写真と、今日のお護摩。今日の護摩の火、ちょっと不思議な法火でした。

蔵王供正行37日目  「祈り・結界・天下泰平」

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「祈り・結界・天下泰平」

蔵王供正行37日目(6月6日)。雨のち晴れ。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第73座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時10分、第74座目蔵王権現供養法修法      於脳天堂
10時20分、本堂法楽・例時作法      於本堂
11時、行見舞いに京都の親しい御茶屋さんご家族が来山。
有り難いお見舞いでした。

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者1名。名張から芳森さん来山。

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「祈り・結界・天下泰平」

いま、朝の蔵王供2座、午後の護摩供1座、それぞれの法楽勤行で、併せて9座にわたって、その都度、天下泰平・万民豊楽・国土安穏を祈っている。「今上陛下玉体安穏」も祈る。

実はなにも私だけではない。また東大寺や春日大社と言った大寺社だけではなく、日本国中のお寺と神社では、毎日毎日、こういう祈りが続けられている。そう、それは1000年も1400年も前から、である。

奈良・平安時代の国家仏教の頃はもちろん、こういう祈りに国費が使われ、寺や神社の建立自体が国家事業だった時代が長くあったが、いまは、こういった鎮護国家の祈りに対して、なんら、国や自治体から注目されることがない。せいぜい、文化財価値のある重要文化財や国宝への、補助金程度の支出しくらいであろう。

政教分離という、戦後日本が戦勝国から突きつけられた進駐政策を、未だ金科玉条の如く守って、寺社に直接関わることさえ、なにかというとタブーとしている。一部の社会主義国を除いてはどの国もやっていないこの愚劣な政策によってである。

まあ、それはいいとしよう。ただ、こういった祈りがこの国の、目に見えぬ大きな結界を私は作ってきたと思っている。間違いない。

園遊会などに、売国奴の有名人や真っ赤かな政治家が呼ばれている映像を見るたびに、こういう誰にお金を出してもらわなくても、誰から感謝されることもなくても、ただひたすら、国や万民の幸いを毎日毎日祈っている宗教者たちを、ちょっとずつでも呼んで、お礼のひとつも言ってもらいたいものだと思うモノである。ま、園遊会がなんぼのもんや!というのはありますが。

・・・今日はちょっとぼやいてみました。常々思っていることなので(^_^;)。でも、報われなくても、私達は祈り続けます。

写真は今日の護摩。今日の護摩の火も痛かったです。

蔵王供正行36日目  「フェイスブック恐るべし・・・」

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「フェイスブック恐るべし・・・」

蔵王供正行36日目(6月5日)。雨。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第71座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時、第72座目蔵王権現供養法修法      於脳天堂
10時10分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者3名。村岡町から吉川さんご家族が来山。
護摩に随喜していただく。

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「フェイスブック恐るべし・・・」

何度か書いたが、今回4月28日の前行入行、そして5月1日の正行以来、天気が続いていた。今月3日と昨日は朝から雨だったが、夕方には晴れ間が出たりして、丸一日雨という日がほとんどなかった。今日の雨はほんとに、梅雨らしい雨となった。

22年前の千座護摩がものすごい雨の多い修行で、雨害のため、タイ米を緊急輸入する事態が起きたほど悪天候だっただけに、今回の天気周りの良さは予想外である。

さて今日はそんな足元の悪い中、私の全日本仏教青年会での副理事長時代に、大樹理事長のもとで事務局長を務めたおられた吉川さんが、行見舞いにご家族で来山された。実はフェイスブックのイベント招待でご案内したので、わざわざ村岡町からお尋ねいただいたのだ。

こうしてみると、フェイスブック恐るべしで、ほかにもフェイスブックがらみで、おいでいただいた方が何人かいる。あいかわらず、自坊の信者さんのお参りはからきしだが、それだけにフェイスブックの力の大きさを感じる。

今回、修行に入るので、SNSは封じようかとも思ったが、田舎の寺でこれから活動していくのに、情報発信をおこなうツールを手放すのは少々躊躇した。第一、祈祷申し込みやお札発送の事務作業をしながらの修行なので、通常のように、「諸縁を絶つ」というような形では行が出来ない。「山の行より里の行」と謳っての修行だし、諸縁の中で行じさせていただいているので、最小限のFBやブログ発信は続けさせていただいた。

そのお蔭で、今日も又、お参りいただくことが出来た。吉川さんは但馬・村岡町の天台宗寺院のご住職だが、おなじ山陰地方とはいえ、但馬と丹波の交流は少ない。全日仏青から、すでに10数年が過ぎているが、有り難いご縁がSNSで繋がったのである。

写真は今日の護摩と、記念写真。

蔵王供正行35日目  「舟納豆」

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「舟納豆」

蔵王供正行35日目(6月4日)。快晴。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第69座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時、第70座目蔵王権現供養法修法      於脳天堂
10時10分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、法楽勤行             於本堂

参拝者1名。次男が就活中で、帰って来て、参拝する。

****************

「舟納豆」

前行入りの4月28日から脳天堂裏の別火坊に籠もり、精進生活に入った。一日2食で、肉魚類の生臭物、五辛、飲酒を避けた生活が続いている。

写真は今日の朝ご飯。なかなか豪華である。とりわけ、大好物の茨城産「舟納豆」が燦然と輝いている。茨城に住む弟子の差し入れである。

体重は正行に入った5月1日が82.1キロ。ふだん83~84キロあるので、少し痩せ気味であったが、その後、81.6-81.5-81.1-80.7-80.3と順調?に痩せて、昨日は79.4キロ。ここ30日ほどで、3キロ近く体重は減ったが、あまり、体調に変化はない。

毎日、なかなか豪華な食事をいただいているお蔭である。最初、一汁一菜でいいと言ったが、はじめの頃があまり貧相だったので、もうちょっとなんとかしてとお願いしたら、豪華になった。

略食事観に曰く「われ今幸いに、仏祖の加護と衆生の恩恵によってこの清き食を受く、つつしんで食の来由をたづねて味の濃淡を問わず、その功徳を念じて品の多少をえらばじ」…とまあ、唱えてから食べるわけだから、品の多少に文句をつけるのはルール違反ともいえる。ご愛敬ということでお許しいただきたい。とにかく、家内に感謝。。  

しかしお酒を飲まないと、食事も早いし、酒肴を必要としないので、シンプルな食事でことは充分、足りる。ありがたい毎日を送らせていただいてる。

蔵王供正行34日目 「世界人類が平和でありますように・・・」

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「世界人類が平和でありますように・・・」

蔵王供正行34日目(6月3日)。雨のち曇り、夕方晴れ。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第67座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時、第68座目蔵王権現供養法修法      於脳天堂
10時10分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於本堂
14時、境内でピースポール建立式
14時半、法楽勤行            於脳天堂
    
参拝者18名。
毎月の月例祭・3日にしては大変多いお参りでした。

****************

「世界人類が平和でありますように・・・」

先月も書いたが、林南院は毎月3日が月例祭。今日3日も例月どおりに、本堂で護摩を修法する。毎日の蔵王供法楽護摩とかねての修法である。また、行中の3度目の荒野神供を界道くんにお願いした。

さて、今日は月例祭だけではなく、もうひとつの大きな行事があった。「ピースポール(世界人類が平和でありますように)」の建立式である。実はこの建立式は4月3日に行う予定だったが、急きょ、NHKEテレ「こころの時代」の取材が入り、ポールの建立だけ行い、式は今日に延期となっていたのである。

ピースポールは白光真宏会さんが全国、いや全世界に、世界の平和を願って建立してされている。吉野金峯山寺にも立っているし、多くの場所で見かけるので、ご存知の方も多いと思う。

何年か前から、その白光真宏会のサポーターのおばさんと仲良くなり、それが縁で、真宏会主催の「富士聖地平和の祈り」にも、その年の仏教界代表として、参加したことさえある。

今回はそのおばさんから、林南院の境内にピースポールを建てたいと打診があり、実現することとなった。

真宏会の開祖である五井昌久先生の法話。

ーー「肉体を鍛えるということも必要だけれども、心を鍛えることが一番大事です。ところが、どうやったら心を鍛えるのか、方法がわからないでしょう。

そこで想いというものを、すべて神さまの御心の中に、投げ入れなさい。

生きるも死ぬも、現われて来るすべては、神さまの御心でなされているんだから、自分の想いで何事も出来ないんだ。肉体の我は何事も為し得ない。だから想いを神さまの中に、投げ入れてしまいなさい。
 
ただ入れたんじゃ面白くないから、目的を持っていれなさい。

何の目的かというと、世界が全部平和になりますように、誰も彼もがみんな仲良く、みんな調和して、平和に生きていかれますように、世界人類が平和であることは、神さまの大御心だから、御心の中に自分が入っちゃうわけです。

自分の本心の中に入るわけです。そうすると想いが乱れません。

世界平和の祈りに決定(けつじょう)したら、想いは乱れません。そういうことを悟りというんです。だから一番やさしい悟りの方法、解脱の方法が、消えてゆく姿で世界平和の祈りだというんです。

いくら想いを叩いてみたって、体を叩いてみたって、それは一部の枝葉のことに過ぎない。全部投げ出すことが一番よい。役行者がいっているから、間違いない。役行者ほど、鍛えに鍛えた人はいないんだから。

その役行者が、『世界平和のような、大きな目的をもった中に、自分が入っていき、想いを常に入れていれば、知らないうちに全託になってしまうんだよ。それが一番やさしい解脱する方法なんだよ』と、教えてくれているのです・・・」ーー

当然ながら私はもちろん、白光真宏会の徒ではない。ただ、私達の教祖・役行者の生まれ変わりを自称されている五井さんの言葉には、少なからず心に響くモノがある。まあ、会そのものについて世間では賛否があるようだし、伝統的な立場からすると違和感を感じるところがあるのは承知している。

ただ、宗派宗旨を越えて、世界平和を声にしてる意義は大きいし、「ピースポール」の趣旨にも、私は共感を覚えている。

そこで、今日のお護摩では来山された真光会サポーターのみなさんとともに、林南院の信者もともに、「世界平和のお祈り」の一日として、蔵王供祈願と法楽護摩を行わせていただいた。

実際、今回の千願祈祷では、私自身、毎日、真っ先に「世界平和」を一願祈っているし、これまで寄せられた千願祈祷申し込み者の中で、「世界平和」を祈られた方は大変多くいて、全祈願の約1割ちかくが占められていた。今回の修行事態が、どこかでピースポールの建立と重なりを感じ、縁に導かれるままに今日の日を迎えたのだった。

写真は今日の護摩と、ピースポールの建立式、そして参拝者一同の記念写真です。

蔵王供正行33日目 「天命」

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「天命」

蔵王供正行33日目(6月2日)。晴れ。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第65座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時、第66座目蔵王権現供養法修法      於脳天堂
10時10分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦       於本堂
    
参拝者は4名。
私の宗務総長としての最後の講演会となった奈良図書情報館のMさんがご友人と来山。講演会企画で、あの「利典さんと吉野」著作写真パネル展を開催してくれた方である。
弟子の岩岸くん兄弟も随喜してくれて、賑やかな護摩となった。

****************

「天命」

5月1日から、ひたすら蔵王権現様を拝んでいる。そして33日を過ぎて、いまここで、こうして蔵王権現さまを拝むひとときを過ごしていることが、ようやく、偶然でも何でもない、定められていた、天命によるものだと思うようになった。

いや、今までの自分の軌跡を振り返っても、天命の命ずるままに、生きた来たようにも思える。とうてい私の力ではなしようのない大きな仕事に関わり続けさせていただいてきたのも、すべて、天命だったのではと思えてならない。だからこそ、今、自坊で参籠修行のときを過ごしているのも、自分の計らい事ではなく、天命のままにあるのだと思えるのだ。

これからどこに行こうとするのか、それさえも見えぬまま、お行に入ったが、全て天命だとすれば、逆らわず、あるがままに任せるしかない。そうせよ、といわれているのかも知れない。残念ながら、権現様も行者さまも声に出して言ってはいただけないので、ほんとのところはわからないまま、ただ、ひたすらに今を行じるのみである。

写真はNHKEテレ「こころの時代」(4月26日と5月2日に放送)で嬉しそうに話する田中利典さん。なんだか、とても懐かしい、ずいぶん昔のことのようにさえ思える。

蔵王供正行32日目 「蛍」

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「蛍」

蔵王供正行32日目(6月1日)。快晴。

今日の一日。

5時に起床。
5時40分、第63座目蔵王権現供養法修法 於脳天堂
7時、本堂法楽・法華懺法         於本堂 

9時、第64座目蔵王権現供養法修法      於脳天堂
10時10分、本堂法楽・例時作法      於本堂

12時半、水行              於風呂場
13時、法楽護摩供修法          於脳天堂
14時、本堂法楽・法華経読誦       於本堂
    
参拝者は1名。遠く茨城県から弟子の大塚くんが来山。大好きな舟納豆を持参してくれました。          

****************

「蛍」

いよいよ、6月・・・。今日も快晴である。

思えば、4月28日に前行入行以来、ともかく天気続きである。それ以前が、ずっとぐずついた天気だったので、嘘のような快晴が毎日続いている。雨らしい雨がほとんどないこの35日間である。

毎朝、いい声で鶯が啼いてくれている。夜の蛙の大合唱は少しおさまってきて、季節の移ろいも少々感じるこの頃。一昨日は、蛍が、履こうとした草履の鼻緒にとまっていた。ちかくの田んぼから迷い込んで来たのだろう。もうすっかり夏支度なのだ。

世間の喧噪からすっかり取り残された感もあるが、思わぬ来訪者に、心が癒される。忘れられた感があるだけに、来訪者のおとないは有り難い。

今日で正行32日。あと18日となった。まだ道は半ばである。

写真は今日の護摩。夏日の護摩はやっぱり熱い。

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