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「吉野というところ・・・②」ー田中利典著述集280825

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「吉野というところ・・・②」ー田中利典著述集280825

21日アップ記事の続きです・・・

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「吉野というところ・・・②」

さてそういう古代にもたくさんの歴史があるこの地に役行者という、後々には修験道を開祖と崇められる行者様が修行にお入りになります。そして蔵王権現という修験独特のご本尊を祈りだし、修験道という信仰を始めらます。もともと神仙境であった吉野ですが、そこに修験道という信仰が始まったことが、後々さまざまな歴史に深くかかわってくるとことになります。この辺はこの後ゆっくりお話をいたします。

平安時代には空海さんもおいでになっています。空海さんの孫弟子になる聖宝理源大師もおいでになった。宇多上皇もおいでになって、宇多上皇に伴って菅原道真公もおいでになった。

あまり皆さんはご存じないでしょうが、日本で一番古い菅原道真を祀った天神さんというのが一体どこにあるかというと、実は吉野にあるんです。北野天満宮よりも歴史、神歴の古い神社です。

吉野に来て頂くとわたしども金峯山寺本堂蔵王堂の向かって左側に、威徳天満宮というのがあります。これは北野天満宮の来歴をしめした『北野縁起』よりもなお古い『日蔵上人冥土記』に由来する神社で、その冥土記に出てくる菅原道真公が、神として祀られるもっとも古い形の天神さまと言われています。

由来の話はこうです。大峰峯中に、笙の窟という場所があります。ここで日蔵道賢という金峯山寺のお坊さんが参籠修行をしていると、前後不覚に陥って、冥土へ行くわけです。その冥土に行った先で、菅原道真公の怨霊に苦しむ醍醐天皇の御霊に出会い、どうかあなたが蘇生してあの世からこの世に戻ったら、道真公のことを祀ってくれと日蔵は頼まれる。そうすることで醍醐天皇への祟りは薄れるから、というようなお申し付けを授かって日蔵は蘇生し、吉野山に天神(菅原道真)さまをお祀りした、という縁起なのです。

さきほど申しましたように道真公も宇多上皇とともに、生前、吉野においでになっています。この天皇さまや豪族がこぞって吉野においでになる時期がありました。最も有名なのは今から千年前、寛弘4年(西暦1007年)に、京都から藤原道長~時の関白太政大臣がお見えになった。『御堂関白記』に詳しく載っていますが、42歳の時に「御嶽詣」と称して、蔵王権現にお参りになっている。さらには白河法皇も「御嶽詣」している。法皇の「熊野詣」は有名ですが、「熊野詣」に先立つ形で吉野の「御嶽詣」をなさっているのです。また、西行という歌人が、吉野に、吉野の桜を愛して3年の侘び住まいをしている。ちょうど今、西行の侘び住まいをした西行庵が紅葉の見頃になっているころです。

 ー連続講演「伝えたい世界遺産『吉野』の魅力」(第6回)平成26年11月22日/奈良まほろぼ館講座「吉野と嵐山の縁(えにし)~後嵯峨/亀山上皇と吉野と嵐山~」より

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写真は菅原道真公です。

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