河瀬直美監督最新作「光」試写会に行ってきました
河瀬直美監督最新作「光」・・・
今日、河瀬直美監督最新作「光」の試写会に行ってきました。
「美しき日本」の取材を通じて河瀬直美監督と出会って以来、もう10年余になります。なんどか二人でトークセッションも行い、自宅にお邪魔したこともあり、親しくしていただいています。
とはいえ、私のを知っている彼女は、彼女のホンの一部分でしかないわけで、私にとっては、その可憐さも含めて、不可思議な部分がたくさんある人です。
今回の映画、そういう意味では、私が知っている河瀬直美そのものを感じた映画でした。もちろん私の誤解も含めてですが・・・。
実は、「殯の森」、「二つめの窓」、「あん」といった長編と、「アセンブオブホームズフィルムズ」などいくつかの短編映画を、知り合ってから今まで、折に触れてみさせていただいてきました。
で、今回はどんな映画なのかなと思いながら、期待して見に行ったのでした。結論を先に言うと、期待以上に、しみじみと、よい映画だと思います。
奄美大島を舞台に撮った「二つ目の窓」より、こちらの方が私的にはお薦めです。もちろん前作の「あん」は、なんといっても主役の樹木希林さんのキャラクターが、ハンセン病という重いテーマの映画を見事にエンターティンメントに替えていて、内外で素晴らしい評価を得るところとなったのですが、その「あん」チームの雰囲気を継承しつつ、ヒロインの水崎綾女さんの好演も得て、とてもいい映画になっていたと思います。水崎さん、いいですよ。
主題が目の光をなくした写真家の話だったので、河瀬さん風の、さぞや重たいストーリーかなあと思っていただけに、私にとっては思いの外、さわやかな印象でした。
映画は総合芸術と言われます。いろんな意味で、エンターティンメントと芸術性が混在した世界が映画なのでしょう。それ故、エンターティンメントに振った作品と、あくまでも映像芸術や、芸術的な深い思索を重点とするものの二通りがあるように、シロウトながら感じますが、間違いなく、河瀬作品は後者に位置するものでしょう。普段見慣れたハリウッド映画とは全く違う映画なのです。
まあ、私のようなドシロウトが、映画の評論をしようというのは厚顔無恥も甚だしいわけで滅相もないことです。ですから、あくまで評論ではなく、私なりの感想を正直にいま、述べさせて頂いています。ご容赦下さいませ。
私の持論ですが、芸術というのは「神の世界に近づく手立てだ」と思っています。世の東西を問わず、芸術作品といわれるものには神の手、神の意志を感じさせるなにかがあるものばかりだと私は思うのです。
前前作「二つ目の窓」では映画を通して、神の声を鑑賞者ともに聞こうとする河瀬さんの意図を感じましたが、今回の作品は人間の業と、それを包む神そのものが描かれたように思ったのでした。作品の表題でもあり、テーマとなった「光」とは神そのものでしょう。
以上、私が今日の試写会で感じた、そのままをお伝えしました。誤解があるかもしれませんし、私の独りよがりであることは間違いありません。どうぞお許し下さい。そしてご自分の目で、確かめていただければと思います。ロードショーは5月27日からです。
実はすでにお知らせしたように4月22日に「ならどっとFM/タイム784」(毎月第3金曜日午後3時~4時放送)」で、河瀬さんと対談することになっています。あまりべらべらと知った風なことばかりを書き連ねていると、そのとき、怒られちゃうかもしれません。ちょっと怖いです(^_^;)
直美ちゃん、ごめん
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