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「ふるさと喪失を憂う」・・・田中利典著述集290507

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「ふるさと喪失を憂う」・・・田中利典著述集290507

今日は過去の著述ではなく、いま、出来立ての、書き下ろしです。

*************

「ふるさと喪失を憂う」

「ふるさと」という歌がある。以下、歌詞を転載。

兎(うさぎ)追いし かの山
小鮒(こぶな)釣りし かの川
夢は今も めぐりて、
忘れがたき 故郷(ふるさと)

如何(いか)に在(い)ます 父母
恙(つつが)なしや 友がき
雨に風に つけても
思い出(い)ずる 故郷

志(こころざし)を はたして
いつの日にか 帰らん
山は青き 故郷
水は清き 故郷

この歌、2番で
「お父さん、お母さんはどうしているだろうか
 一緒に遊んだ友達は、あのころと変わらずに元気でいる
 だろうか、
 雨が降ったら、故郷の雨の日を思い出し、風が吹いたら、
 故郷の風を思い出す
 毎日の、ふとしたことで思い出すのは故郷の景色」

と、ふるさとへの郷愁を唄い、3番では

「故郷を離れて都会に出て、一人前の立派な社会人になり、
 いつか、ひとつでも大きな仕事を成し遂げたら、
  故郷に帰ろうと思う
  緑の美しい、あの故郷へ
  澄んだ水の流れる、あの故郷へ 」

と、最後はふるさとに帰りたいと唄う。

そうなのです、この歌が出来た時代はふるさとを出てもずっと
ふるさとを思い、父母や友を思い、
そしていつかはふるさとへ帰るのです。

実は明治以前、近代を迎える以前は、みんなその土地、ふるさ
とに繋がって暮らしていた。
その土地で生まれ、その土地で死んでいった。

そこを壊して、近代国家が出来、人々はみんな、それぞれの理
由や事情で、ふるさとを離れていった。

いま、NHKの朝ドラ「ひよっこ」で描かれる戦後、復興日本の
姿はまさにふるさとを思いつつ、ふるさとを離れざるを得なか
った時代のお話。

そして現在、大きな問題があるとすれば、もう、ふるさとを離
れただけではなく、皆がふるさとには帰らなくなった時代。
帰る場所もない時代。
そう誰もがふるさとを捨てだ時代なのだ。

本当にこれでよいのだろうか‥。
「ふるさと」という歌を聴きながら、ひとり私は憂れいている。

*写真はNHK朝ドラ「ひよっこ」の1シーン。

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