「吉野大峯の世界遺産登録活動・・・」
「吉野大峯の世界遺産登録活動・・・」
大阪府下の「百舌鳥・古市古墳群」が2019年の世界遺産登録目指して、文化庁の文化審議会で暫定リストへの記載決定されました。おめでとうございます。
でも暫定リスト搭載決定だけで、大騒ぎですね。
私が吉野大峯の登録活動を発案して、暫定リストに記載が決定したのは手を上げてから半年足らずでしたが、ほとんど世の中からは注目を浴びなかったのに…。
ちなみに私が関わった「吉野大峯」の世界遺産登録活動の全容は以下です。
(吉野大峯・世界遺産登録推進の経過)
平成11年12月 ユネスコ世界遺産登録推進を管長に具申
平成12年6月 奈良県庁地域振興課へ申し入れ
平成12年11月 文化財審議会で暫定リスト追加登録決定
平成13年3月 3県の担当官ら事務レベル会議開催 於 金峯山寺本坊
平成13年4月 ユネスコ世界遺産暫定リストに登載
平成13年4月 和歌山・三重・奈良三県知事会議 於 吉野山・金峯山寺
共同で登録推進を確認
平成13年5・6月 修験3本山共同の世界遺産早期登載実現に関する嘆願書を奈良・三重・和歌山3県へ提出
平成13年7月 世界遺産大峯修行道調査委員出向…(平成14年4月調査報告書作成)
平成13年12月 修験3本山共同の世界遺産早期登載実現に関する嘆願書を小泉首相を通じ所轄官庁(外務省・文部科学省)へ提出
平成13年12月 吉野大峯指定範囲大要決定
史跡名勝吉野山指定地(一部を除く)
金峯神社周辺及び愛染宿跡
金峯山寺蔵王堂・仁王門・銅鳥居
水分神社本殿拝殿幣殿楼門回廊
吉水神社書院
大峯山寺本堂
玉置神社社務所台所
前鬼周辺
笙窟周辺
奥駈道
平成14年1月 世界遺産広報編集会議出向…(平成14年9月ガイドブック刊行)
平成14年2月 世界遺産推進ギャラリー展開催
平成14年7月 指定範囲確定 測量完了
平成14年10月 文化審議会に諮問
平成14年11月 文化審議会が答申
平成15年1月 大臣告示(史跡指定)
平成15年1月 文化庁がユネスコに推薦書提出
平成15年10月 イコモス現地調査
平成16年6月28日~7月7日 ユネスコ世界遺産会議 於 中国江蘇省蘇州市
平成16年7月1日 「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録決定
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私が手を上げて、なんと5ヶ月で暫定リスト搭載が文化審議会で答申され、まさかまさかの11ヶ月後には正式に決定されました。そして4年1ヶ月で、ユネスコ世界遺産会議での決定をみたのであります。
私が講演会でよく、「世界最速で登録されました」というのは、実はこういう経緯があったからなのです。もちろん、吉野町、奈良県、文化庁はじめ、イコモスの先生方など、関わった沢山のみなさんのおかげです。
でもいま手を上げたら、あのときの何倍という膨大な時間と経費をかけなければならないし、それでも登録されるかどうか、怪しいくらい、ハードルがあがっています。
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