『吉野薫風抄』ふたたび・・・
旧知の知り合い(旧知だから知り合いに決まっているが…)から、私の処女作『吉野薫風抄』を電子化しないかと声をかけていただき、久しぶりに自著を手に取った。
自分で言うのもなんだか、実に面白い。
正直言うと、自著は本書のほかに数冊ある。しかしこの本ほど自分で何度も読み返したものはない。たぶん既に20回以上は読み返している。
今回、6年ぶりくらいに読み返したが、ほんとに、30歳前後にこんなものをよく書いていたなと、我ながら感心をしているのである。
若書きであるだけに、気恥ずかしいほどに迸る情熱を感じるし、時間をかけて書いている時期なので、ほんとによく書けているのである。巻末に載せた「仏教を現代に問う」なぞはぜんぜん古さを感じさせないし、自分で自分を褒めてやりたいくらいである。ま、自画自賛は、バカですよね。
『吉野薫風抄』は25歳頃から34歳まで、毎月、金峯山時報で連載したエッセイを、平成4年に1冊の書籍にまとめたもので、まさに田中利典の第一号作品である。
2000冊を金峯山時報社から出したが、それは名目上のことで、編集装丁校正を全部自分一人でやった自費出版的な本である。
見事に2000冊、全部売り切って絶版になったが、平成17年に復刻版として白馬社から再販となった。それから13年、それもほとんど残っていない。
今回、電子化の話をしていただいたのは、思い入れの大きい拙著だけに、私にとってはたいへんありがたいことである。
写真は平成4年に出版した処女本である。Yahooのオークションで2000円の値段がついていた。原価より良い値がついているのは、ちょっと嬉しい。
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